「うちはマンションだけど、楽天モバイルの固定回線化って本当に使えるのかな」
固定回線化を検討している方から、住まいの環境についての不安の声もよく聞きます。特に鉄筋コンクリートのマンションにお住まいの方や、逆に「アパートなら大丈夫そう」と考えている方、それぞれ気になるポイントが違います。
この記事では、実際に使っている人の声(第三者サイトの調査・レビューを要約したものです)と、電波に関する技術的な事実をもとに、住環境ごとの相性を確認しました。
この記事でわかること
- 鉄筋コンクリートマンションで電波が弱くなる理由
- 木造アパートは本当に有利なのか
- home5Gを持っているのに「圏外」になる理由
- 契約前に電波の強さを確認する方法
鉄筋コンクリートマンションは電波が弱い?
部屋の奥だと電波が1〜2本しか立たないことがある。窓際に行けば安定するけど、リビングの中心だと不安定
出典:第三者解説サイトの傾向を要約
低層階で基地局が近いエリアだったからか、部屋の奥でも普通に使えている
出典:第三者解説サイトの利用者コメントを要約
電波は建材によって弱まり方が大きく変わります。木材や石膏ボード、コーティングなしのガラスといった素材は電波をあまり吸収せず、電波の吸収率はおよそ0〜10%程度とされています。
一方、鉄筋コンクリートになると吸収率は10〜90%まで上がり、素材や鉄筋の量によって大きく差が出ます。
壁を1枚通るだけで、電波の強さはかなり目減りします。特に鉄筋コンクリートは、木材や石膏ボードと比べて電波を通しにくい建材だという点は覚えておきたいところです。
楽天モバイルは、届きやすいプラチナバンド(700MHz帯)を2024年6月から使い始めています。ドコモ・au・ソフトバンクよりも後発のため、基地局の整備はまだ発展途上です。
声の低さのように届きやすい周波数を使っていても、そもそも近くに基地局が少なければ、鉄筋コンクリートの壁を越えて十分な強さの電波が届きにくくなります。
マンションの高層階にお住まいの場合は、もう一つ別の理由も関係してきます。基地局のアンテナは高さ約40m程度に設置され、電波は基本的に下向きに発信されています。
そのため、13階前後を超えるような高層階では、最寄りの基地局からの電波がかえって届きにくくなることがあります。
窓に金属膜入りの遮熱ガラスや、防犯用の網入りガラスが使われている場合も、電波が通りにくくなる要因になります。
出典:TechWeb(ローム株式会社)電波の吸収に関する解説、総務省電波利用ポータル資料、携帯キャリア各社の電波環境解説ページ、2026年7月5日確認
木造アパートは電波の入りが良い?
木造だから大丈夫だろうと思っていたら、意外と壁際は弱かった
出典:第三者解説サイトの傾向を要約
前に住んでいた鉄筋コンクリートのマンションよりは、明らかに電波の入りが良くなった
出典:第三者解説サイトの利用者コメントを要約
木造アパートは、鉄筋コンクリートと比べると電波を通しやすい建材でできています。木材の電波吸収率は0〜10%程度で、鉄筋コンクリートの10〜90%と比べるとかなり低い数値です。
同じ間取り・同じ立地条件であれば、木造の方が電波は届きやすい傾向にあります。
ただし、木造だからといって必ず安定するとは限りません。基地局からの距離や、建物の向き、部屋の位置によっては、木造でも電波が弱くなることがあります。
建材による有利さはあっても、それだけで電波の強さがすべて決まるわけではない、という点は押さえておきたいところです。
home5Gで契約したのに「圏外」になるのはなぜ?
家にあったhome5Gに楽天のSIMを挿してみたら、圏外表示のまま何も映らなかった
出典:第三者解説サイトの利用者コメントを要約
対応端末をきちんと確認してから用意したので、特に問題なくつながった
出典:第三者解説サイトの傾向を要約
これは住環境の問題ではなく、端末の対応バンドの問題です。ドコモのhome5G(HR01・HR02)は、楽天モバイルの動作確認済み端末リストに入っていません。
home5Gは楽天モバイルのSIMを挿しても、5G(n77)には対応しておらず、4G(Band3)のみでの通信になります。
📶 4G LTE 対応バンド比較
| バンド | HR01 | HR02 | 楽天モバイル |
|---|---|---|---|
| Band 1 | ○ | ○ | - |
| Band 3 | ○ | ○ | ○ |
| Band 19 | ○ | ○ | - |
| Band 21 | ○ | ○ | - |
| Band 28(プラチナバンド) | ○ | × | ○ |
| Band 42 | ○ | ○ | - |
| Band 18・26 | - | - | ○ |
📶 5G NR 対応バンド比較
| バンド | HR01 | HR02 | 楽天モバイル |
|---|---|---|---|
| n78 | ○ | ○ | - |
| n79 | ○ | ○ | - |
| n28 | - | ○ | - |
| n77 | × | × | ○ |
| n257 | × | × | ○ |
出典:NTTドコモ公式スペックページ(HR01・HR02)、楽天モバイル公式サイト製品対応周波数帯一覧、2026年7月5日確認
表だけだと分かりにくいので、要点を整理します。
home5G(HR01・HR02)はドコモ向けに作られた端末です。ですが楽天モバイルのSIMを挿しても、たまたまいくつかの周波数(バンド)が重なっているため、条件が合えば通信できます。
反対に、重なっていないバンドでは通信できません。
楽天モバイルが実際に使っているのは、Band3・Band18・Band26・Band28(4G)と、n77・n257(5G)の6つです。
home5Gがこの中のどれに対応しているかで、使えるかどうかが決まります。
HR01:Band3とBand28(楽天の自社プラチナバンド)の両方に対応しています。
ただしBand18・26(パートナー回線)とn77・n257(5G)には対応していません。
HR02:Band3にしか対応していません。
楽天の自社プラチナバンドであるBand28にも対応していないため、HR01より条件が厳しくなります。
ここで注意したいのは、Band28は楽天モバイル自身が2024年6月から使い始めた自社の電波であり、ドコモのプラチナバンド(Band19)とは別物だという点です。
home5Gがこの周波数を拾えるのは偶然の一致であり、ドコモの回線を借りているわけではありません。
つまり、電波が弱い場所に住んでいるから圏外になるとは限りません。楽天のパートナー回線(au回線)に頼るエリアでは、HR01・HR02のどちらも対応するバンドがないため、住環境にかかわらず圏外のままです。
一方、楽天の自社回線エリア内であれば、HR01はBand3・Band28の両方を拾える可能性があり、HR02はBand3のみで限定的に使える場合があります。
住環境だけでなく、端末の対応バンドとエリアの組み合わせによって結果が変わる、というのが正確な理解です。
手元にhome5Gがあっても、それをそのまま楽天モバイルの固定回線化に流用することはおすすめできません。
出典:NTTドコモ「home 5G HR01/HR02」仕様、楽天モバイル公式 動作確認済み端末情報、楽天モバイル公式製品対応周波数帯一覧、2026年7月5日確認
電波が心配な人がまず確認すべきこと
公式サイトでエリアを確認する
楽天モバイルの公式サイトでは、住所を入力してエリアの目安を確認できます。ただし、これはあくまで目安で、建物の構造や部屋の位置までは反映されません。
実測速度のデータを参考にする
「みんなのネット回線速度(みんそく)」のような、実際の利用者が投稿した速度データを参考にすると、公式のエリア図だけではわからない、地域ごとの実際の体感がつかみやすくなります。
時間帯別の実測速度データと検証結果はこちら
まずはスマホでSIMのみ試してみる
一番確実なのは、ルーターを購入する前に、今使っているスマホに楽天モバイルのSIMを挿して、自宅でどの程度電波が入るか試してみることです。
ルーター代をかける前に、自分の住環境での相性を確認できます。
よくある質問
高層マンションの高層階は電波が弱いですか?
基地局のアンテナは高さ約40m程度で下向きに電波を発信しているため、13階前後を超えるような高層階では最寄りの基地局からの電波が届きにくくなることがあります。遮熱ガラスや網入りガラスも電波を通しにくくする要因になります。
木造アパートなら確実に大丈夫ですか?
木造は鉄筋コンクリートより電波を通しやすい建材ですが、基地局からの距離や部屋の位置によっては電波が弱くなることもあります。建材の有利さだけで決まるわけではありません。
home5Gを持っているのですが使えますか?
ドコモのhome5G(HR01・HR02)は楽天モバイルの動作確認済み端末リストに入っておらず、5Gに非対応、HR02はプラチナバンドにも非対応です。楽天モバイルでの流用はおすすめできません。
電波の強さは契約前に確認できますか?
公式サイトのエリア確認は目安として使えますが、確実なのは今使っているスマホに楽天モバイルのSIMを挿して、自宅で実際に試してみることです。
まとめ
住環境による電波の入り方は、建材・階数・窓の種類など、いくつもの要因が重なって決まります。
- 鉄筋コンクリートは電波を通しにくい建材。楽天は基地局整備がまだ発展途上のため、部屋の奥では弱くなりやすい
- 木造アパートは電波を通しやすいが、それだけで安定が保証されるわけではない
- home5Gの「圏外」は住環境ではなく端末の対応バンドの問題。楽天モバイルでの流用はおすすめしない
- 契約前にスマホでSIMのみ試すのが一番確実
ご自身の住まいがどのタイプに近いかを踏まえて、固定回線化を検討してみてください。
※ エリアや料金は変更される場合があります。最新情報は公式サイトでご確認ください。
