都会なのにスマホが繋がらない?基地局が多くても電波が悪くなる理由

※この記事はPRを含みます
都会で基地局が多いのに電波が悪い理由

都会には基地局がたくさん建っています。それなのに、駅や繁華街でスマホが繋がらない。アンテナは立っているのに、ページが開かない。

そんな経験はありませんか。実は、都会には都会ならではの「繋がらない理由」があります。この記事では、基地局が多くても繋がらなくなる仕組みを、順番に見ていきます。

この記事でわかること

  • アンテナは満タンなのに繋がらない「パケ詰まり」とは
  • タワーマンションの高層階で電波が悪くなる理由と、その対策
  • ビルの谷間や地下で繋がらなくなる仕組み
  • 基地局が多すぎることの、意外な弊害

 

アンテナは立っているのに繋がらない「パケ詰まり」

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アンテナは3本立ってるのに、ページが全然開かない

都会で一番多いのが、この状態です。「パケ詰まり」と呼ばれています。

※「パケ」とは「パケット」の略で、インターネット上をやり取りされるデータを小さく分けた”荷物”のようなものです。かつて「パケット定額」「パケ死」といった言葉で使われていたものと同じで、その荷物が渋滞して届かなくなる状態を「パケ詰まり」と呼びます。

基地局が一度に処理できるデータ量には、上限があります。主要駅、大規模なイベント会場、満員電車の中など、狭い範囲に大勢の人が集まると、一つの基地局にアクセスが集中し、処理能力の限界を超えてしまいます。

道路にたとえるなら、道(電波)はちゃんと通っているのに、車(データ)が多すぎて渋滞しているような状態です。

この状態になると、電波そのものは届いているのでアンテナは立ちますが、データが流れていきません。基地局の「数」ではなく、同時に使っている「人数」の問題なので、都会ほど起こりやすい現象です。

 

タワーマンションの高層階は、なぜ電波が悪いのか

意外に思われるかもしれませんが、高層階ほど電波が届きにくくなることがあります。物件の価格とは関係なく、これは電波の物理的な性質によるものです。

理由は二つあります。

  • 基地局のアンテナは、下向きに設置されている — 基地局の理想的な設置高は地上40mほどとされ、これはタワーマンションのおよそ13階に相当します。それより上の階では、電波が上から降ってくるのではなく、下から出ている電波の届く範囲の外に出てしまうことになります
  • 遮るものがないぶん、電波が混ざり合う — 高層階は見晴らしが良い代わりに、遠くの基地局の電波まで一斉に届いてしまい、電波同士が干渉して質が落ちることがあります

建物側で行われている対策

もちろん、この問題は建築業界でも認識されており、対策が行われている物件もあります。

対策内容
DAS(分散アンテナシステム)建物内の各フロアや住戸にアンテナを分散して配置し、屋内の電波強度を均一にする仕組み
屋内基地局(インドア局)建物の中に基地局アンテナそのものを設置する。最も効果的な方法
建築時の先行配線建てる段階でアンテナ用の配線を仕込んでおく。後から工事するより手間が少ない

ただし、ここに注意点があります。商業施設が入っている部分には、携帯電話会社が自社の負担でアンテナを設置してくれることが多いのですが、その上の住居部分やオフィス部分までは対応してくれないことも多いのが実情です。その場合、高層階にアンテナが必要であれば、建物側が自己負担で設置することになります。

つまり、電波対策がされているかどうかは、物件ごとに違います。気になる場合は、内見や契約の前に、管理会社や販売担当者へ「屋内の電波対策はどうなっていますか」と確認しておくのが確実です。

出典:各種通信設備事業者・マンション管理関連の解説を基に作成、2026年7月確認

 

ビルの谷間と、地下で繋がらない理由

都会特有の環境として、次のような場所も電波が弱くなりがちです。

  • ビルとビルの谷間 — 電波がビルの壁に反射してしまい、届きにくい死角が生まれます
  • 地下・半地下 — 電波は障害物を回り込んだり通り抜けたりもしますが、地下では大きく減衰します。特に外が見える半地下は、中途半端に電波が入るぶん、途切れやすくなります

地下街や地下鉄では、鉄道会社や施設側が屋内用の基地局を設置しているところも増えていますが、すべての場所がカバーされているわけではありません。

 

基地局が多すぎることの、意外な弊害

「基地局が多い=電波が良い」と思いがちですが、実はそう単純ではありません。

基地局が密集していると、それぞれの電波が互いに干渉し合い、かえって通信が不安定になったり、速度が落ちたりすることがあります。都会は基地局の数こそ多いものの、その密集ゆえの問題も抱えている、ということです。

 

建物の中の電波が気になる方へ

この記事では、都会という「街」の環境による電波の話をしてきました。鉄筋コンクリートか木造かといった建物の構造による違いや、お部屋の中での電波の入り方については、別の記事で詳しく検証しています。

 

まとめ:都会だから安心、とは限らない

基地局の数が多いことと、実際に快適に繋がることは、別の話です。都会には、混雑・建物の高さ・ビルの反射・地下・基地局同士の干渉と、都会ならではの要因がいくつも重なっています。

特にお住まいを探している段階であれば、「都会だから大丈夫だろう」と考えず、実際にその場所でスマホの電波状況を確認してみることをおすすめします。

高層階のお部屋であれば、屋内の電波対策について尋ねてみるのも、後悔しないための一手です。